人物写真を、ただイラスト風に加工するだけではなく、「リアルな人物」と「鉛筆で描いたスケッチ」が一つの作品の中で共存するように表現できたら面白いと思いませんか?
今回紹介するのは、人物の顔を左右で異なる表現に分け、片側を超精密なグラファイトスケッチ、もう片側をリアルなカラー表現として描き出すプロンプトです。
さらに、単純に左右を分割するのではなく、中央部分に「破れた紙」のような演出を加えることで、まるで一枚の作品からリアルな人物が姿を現しているかのような、立体感のあるビジュアルを狙います。
ポートレート写真をベースにした作品はもちろん、オリジナルキャラクターやファッションビジュアルなどにも応用しやすい表現です。
スケッチとリアルを組み合わせる面白さ
通常の画像生成では、人物全体を写真風、イラスト風、油絵風など、ひとつの画風に統一するケースが多くなります。
しかし今回のプロンプトでは、人物の左側と右側で異なる質感を意図的に指定しています。
左側は「graphite pencil」、つまりグラファイト鉛筆によるスケッチ。
一方、右側は「realistic color」によるリアルなカラー表現です。
この二つを隣り合わせることで、「描かれた人物」と「現実に存在する人物」の境界が曖昧になります。
単なるハーフ&ハーフの画像ではなく、ひとつの人物の中に異なる世界が存在しているような、不思議な印象を作れるのが大きなポイントです。
特に人物の顔は、目や鼻、口などの位置関係が明確なので、左右で表現方法を変えても「同じ人物」として認識させやすいという特徴があります。
今回のプロンプト
今回使用するプロンプトは以下のものです。今回はNano Banana 2を使用します。
Transform this portrait into a high-end museum-quality artwork using graphite and mixed media. Keep the composition centered with a clean white background. Left side of the face: render entirely in ultra-detailed graphite pencil with soft layered shading and fine crosshatching technique. Right side of the face: reveal through a dramatic vertical torn-paper effect showing realistic color. The eyes should be bright blue with natural skin tones. Add a sky-blue cap worn naturally. The fabric of the cap must transition from color on the right side into graphite shading on the left side. The torn paper edges should curve outward with soft realistic shadows to create depth. Preserve the original facial features and the intense eye contact. Overall style: fine art realism.
このプロンプトの特徴は、単に「左半分を鉛筆画、右半分を写真風にしてください」と指示するだけではないところです。
人物、背景、鉛筆の質感、カラー、破れた紙、陰影、帽子、目の色など、複数の要素を細かく指定しています。
そのため、全体として一貫した作品としてのまとまりを出しやすくなっています。


実際に生成してみたよ

破れたところがリアルで
とってもオシャレなも。
ポイント1:作品全体を美術作品として指定する
冒頭では、
「high-end museum-quality artwork」
という方向性を指定しています。
これは、単なる加工写真ではなく、美術館に展示されているような完成度の高い作品を目指すための重要な部分です。
さらに「graphite and mixed media」と指定することで、鉛筆だけに限定せず、異なる素材感が組み合わされたミクストメディア作品のような雰囲気を狙っています。
画像生成では、最初に「どのような作品として見せたいのか」を指定することで、細かなディテールだけではなく、全体的な方向性も設定できます。
ポイント2:背景を白くして人物を主役にする
今回の背景は「clean white background」としています。
背景をシンプルな白にすることで、人物の顔や紙の破れ、鉛筆の線などが目立ちやすくなります。
特に今回のような特殊な表現では、背景に街並みや室内などの情報量が多いと、肝心の「スケッチとリアルの境界」が目立ちにくくなる場合があります。
そのため、まずは白背景で作品を作り、必要に応じて背景を追加すると調整しやすいでしょう。
ポイント3:鉛筆画は「細かな線」まで指定する
左側の顔については、
「ultra-detailed graphite pencil」
「soft layered shading」
「fine crosshatching technique」
といった表現を指定しています。
ここで重要なのが「crosshatching」です。
クロスハッチングとは、複数方向の線を重ねることで陰影や立体感を表現する技法です。
単純な白黒画像にするのではなく、鉛筆による細かな線の集合として顔を描かせることで、手描きのスケッチらしい質感を強調できます。
さらに「soft layered shading」と組み合わせることで、線だけで構成された硬い印象ではなく、柔らかな陰影を持つ人物画を目指しています。

ポイント4:リアル側には自然な肌色を指定する
右側は「realistic color」とし、さらに目については「bright blue」、肌については「natural skin tones」としています。
ここでは単に「カラー」とするだけではなく、色の具体的な方向性を指定しているのがポイントです。
特に人物画像では、肌の色が不自然になるとリアリティが大きく失われます。
そこで「natural skin tones」と指定し、自然な肌色を維持するようにしています。
一方、青い目をアクセントとして加えることで、人物の視線を強く印象付けることができます。
ポイント5:帽子もスケッチとリアルをつなぐ
今回のプロンプトでは、人物にスカイブルーのキャップを追加しています。
面白いのは、帽子そのものも左右で表現を変える点です。
右側はカラー、左側はグラファイトの陰影へと自然に変化させます。
これによって、顔だけが突然左右に分かれているのではなく、帽子から顔まで作品全体が一続きになったような印象になります。
こうした「境界をまたぐオブジェクト」を用意することで、異なる画風を一つの作品としてまとめやすくなります。

ポイント6:破れた紙で「境界」を演出する
この作品で特に重要なのが「torn-paper effect」です。
人物の中央に垂直方向の破れた紙のような境界を作り、そこからリアルなカラー部分が現れているように見せます。
普通の左右分割では、画像編集ソフトで単純に二つの画像を並べたような印象になってしまうことがあります。
そこで「torn-paper」という物理的な境界を加えることで、作品にストーリー性が生まれます。
まるで鉛筆で描かれた肖像画の紙が破れ、その奥から本物の人物が現れているような演出です。

紙が境界線になっているのが芸術的なも。
ポイント7:影を入れて立体感を出す
破れた紙の端について、
「soft realistic shadows」
と指定している点にも注目です。
紙が本当に手前へ反り返っているように見せるためには、輪郭だけでなく影が重要になります。
例えば、破れた部分に濃い影が入れば、紙が浮き上がっているように見えます。
反対に影がほとんどなければ、単なる線や模様に見えてしまう可能性があります。
そのため、今回のプロンプトでは「曲がった紙の端」と「柔らかなリアルな影」をセットで指定しています。
ポイント8:元の顔立ちを維持する
人物を特殊なアート表現に変換するときに起こりやすいのが、「元の人物と別人になってしまう」という問題です。
そこで最後に、
「Preserve the original facial features」
と指定しています。
つまり、画風は大胆に変更しても、顔の特徴や人物らしさはできるだけ維持するという考え方です。
さらに「intense eye contact」と指定することで、カメラを強く見つめるような視線も維持します。
人物ポートレートでは目の印象が非常に重要なので、この指定が作品の存在感につながります。

こんな場面にも応用できる
今回のプロンプトは人物の顔だけに限定する必要はありません。
例えば、ファッション写真なら、片側を鉛筆スケッチにしてもう片側をリアルなファッション写真にすることができます。
また、映画ポスターのようなビジュアルでは、人物の一部だけをスケッチ化して、ミステリアスな雰囲気を演出することもできます。
さらに、オリジナルキャラクターを使えば、「イラストとして描かれたキャラクターが現実世界へ出てくる」というコンセプトにも応用できます。
背景を白から黒やグレーに変更すれば、よりドラマチックな作品にも仕上げられるでしょう。
より良い結果を得るためのコツ
このタイプの画像生成では、単に「スケッチとリアルを混ぜる」と指定するだけではなく、「どこをスケッチにするのか」「どこをリアルにするのか」を明確にすることが重要です。
特に、
- 左側=グラファイト
- 右側=リアルカラー
- 中央=破れた紙
- 帽子=左右で質感を変化
- 背景=白
- 目=鮮やかな青
- 肌=自然な色
- 顔立ち=元画像を維持
というように、役割を整理して指定すると、狙っている構図を伝えやすくなります。
また、最初から背景や小物を大量に追加するよりも、まずは人物とスケッチ・リアルの融合表現を完成させ、その後に背景などを調整する方法もおすすめです。

順序が大切になってくるなも。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、スケッチとリアルの交差する人物を生成するプロンプトを紹介しました。
このプロンプトを使うことで、スケッチとリアルが融合した表現を手軽に試すことができます。
皆様もぜひ、このプロンプトを使って芸術的な一枚を生成してみてはいかがでしょうか?
引用元:https://x.com/ertanlabs/status/2032517295789268993?s=20
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