OpenAI「Sora2」の悟空問題など無法地帯が、速攻対応!著作権侵害は作れなくなるのでやってみた

AI初心者ガイド

2025年9月末、OpenAIが発表した動画生成AI「Sora 2」。
テキストを打つだけで高品質な動画を作れる”という驚異的な進化に、世界中がざわつきました。

ところが、その直後にSNS上で話題になったのが「アニメキャラそのままな映像が作れる」という現象。
「ドラゴンボールの悟空出来ちゃったけど…」「ポケモン出てるけど大丈夫?」――そんな声が次々と広がり、AIの進化が著作権の壁にぶつかる形になりました。

そして10月3日、OpenAIのCEOサム・アルトマン氏が動きます。
ブログで「権利者にキャラクターの制御権を与える」新方針を発表したのです。


Sora 2に何が起きたのか?

Sora 2は、テキストや画像から音声付きのリアルな動画を生成できるAI。
ユーザーが入力した文章をもとに、アニメ調から実写風まで幅広く動画を作ることができます。

しかしリリース直後、SNSで「悟空が色んなキャラと戦ってる」「ピカチュウが他のポケモンっぽいキャラと一緒に動いてる」といった投稿が拡散。
著名な日本アニメ作品のキャラクターに“酷似した映像”が生成されてしまうケースが相次ぎました。

これを受けて、ネット上では「著作権的にアウトでは?」という疑問の声が噴出。
ついには政治家の塩崎彰久衆議院議員が「重大な法的・政治的問題」としてSNS上で言及し、国会レベルでも注目される事態になりました。


背景にある問題

この騒動の根っこにあるのは、AIと著作権の複雑な関係です。

生成AIは、大量の画像や動画データを学習して動いています。
もしその中に、著作権で保護されたキャラクターの画像やアニメシーンが含まれていたら、学習段階で“似たもの”を作れるようになってしまう可能性があります。

それ自体がすぐに違法とは限りませんが、権利者の許可を得ずに似たキャラを再現するのは、翻案権(派生作品を作る権利)などに触れるおそれがあります。

さらに、「誰の作品をどれくらい学習に使ったのか」が現状では不透明。
この“ブラックボックス問題”が、アニメやゲーム業界の警戒を強めています。

特に日本のコンテンツ業界は、キャラクタービジネスが命。
AIが自由にキャラを使えるようになったら、公式ライセンスの意味がなくなる」という危機感が背景にありました。

筆者M
筆者M

もちろん、版権元の人達の声も当然の権利。仮に、両者の間に何らかの形で合意ができたとしたら、あとはそのサービスを使う私達一人ひとりのマナー次第です。

OpenAIの対応と今後の方針

アルトマンCEOは、10月3日のブログで明確な方針転換を発表しました。

アルトマン氏の公式ブログはこちらhttps://blog.samaltman.com/sora-update-number-1

これからのSora 2では、次の2つの大きな仕組みが導入されます。

① キャラクター制御のオプトイン/オプトアウト制度

権利者は、自分のキャラクターを

  • 一切使わせない
  • 一部許可する
  • 収益分配を条件に使用を許可する
    といった設定を選べるようになります。

これは、すでにSoraにある「カメオ(cameo)」機能(自分の顔を動画に登場させる際の肖像権管理)と似た考え方です。

② 権利者への収益分配

生成された動画の中にキャラクターが登場した場合、その権利者に対価を分配する仕組みも導入されます。
AI時代の“ライセンスビジネス”の新しい形を模索しているようです。

アルトマン氏は「今後は更新頻度を高く保ち、試行錯誤を重ねる」としており、Sora 2はこれからも頻繁にアップデートされる予定とのこと。


現時点の状態

筆者M
筆者M

アップデートした後のSora2の状態がこちらです。

(画像は筆者iPhoneのSora2をキャプチャーしています)

プロンプトで「ドラゴンボールの悟空」や「ピカチュウ」といったワードを出すとコンテンツ違反と表示され、生成がブロックされるよになりました。

アルトマン氏の発言トーン ― 日本文化への敬意

注目すべきは、アルトマン氏が日本に特別な言及をした点です。

「日本の驚くべきクリエイティブな成果を称えたい。
ユーザーと日本のコンテンツとの結びつきの深さに感銘を受けている。」

(アルトマン氏の公式ブログより引用しています)

つまり今回の対応は、日本からのフィードバックに直接反応した結果でもあるということ。
日本のアニメやゲーム文化は、世界中のAI開発者にとってインスピレーションの源になっています。
それをリスペクトしながら技術を進めたい――そんな姿勢が読み取れます。


まとめ ― AIとキャラクターの“共存”に向けて

今回のSora 2騒動は、AIがどれほど強力でも「文化と権利の調和なしには成り立たない」ということをはっきり示しました。

AIの力で誰でも“アニメ風映像”を作れる時代が来た一方で、
その自由を支えるためには、クリエイターや権利者を尊重する仕組みが欠かせません。

OpenAIの方針転換は、単なる制限ではなく、
AIと人間の創作が共に成り立つ未来」への第一歩とも言えます。


Sora 2 の動きはAI技術だけでなく、クリエイティブ業界全体のルールを再定義する流れの始まり。
「使えない」から「どう共存するか」へ。
今、AIとアニメの関係はまさに転換期を迎えています。

合わせて読みたい

筆者M
筆者M

ここまで記事を読んで頂きありがとうございます!Sora2の登場により日本でも一大ブームが巻き起こっています!しかし、気を付けなければいけない権利やマナーもたくさんあります。

また初めてAIを使う人やサービスをよく知らない人等を狙った悪質な行為も横行しています。それが招待コードを利用した詐欺や転売です。注意事項や気を付けるべきことを下記記事にまとめました。皆様の大切なアカウントや財産を守るために是非、ご一読ください。

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AIのたまごからアイデアを生み出したい!
ふわふわしっぽのmomochiです。
 
毎日AIやデザインの世界で新しい
ことを学びながら楽しく過ごしています。
 
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特にAIを使った作業や
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