2025年8月2日、ホロライブ所属のVTuber・風真いろはさんが行った記念配信で、思わぬトラブルが起きました。使用したサムネイル画像が、AI生成のイラストだったことが後に判明したのです。
SNS上では瞬く間に話題となり、さまざまな意見が飛び交いました。今回は、この騒動の流れを振り返りつつ、責任の所在と、私たちが大切にしたい「ファンアート文化」について整理していきます。
何が起きたのか?
記念配信のサムネイルに使われたのは、一見するととても美しいファンアート。しかし配信後、一部のファンが画像に不自然さを感じ、「AIで生成されたのでは?」という声が上がりました。
調査の結果、その画像は実際にAIツールで作られたもので、さらに元の投稿者はそれを「手描きファンアート」と偽ってSNSに投稿していたことが判明しました。
風真いろはさんと運営の対応
事実を知った風真さんとホロライブ運営は、すぐに対応を行いました。
- サムネイル画像の差し替え
- SNSでの謝罪と経緯の説明
- 元の投稿を削除
風真さん本人は、「知らずに使ってしまった」としつつも、ファンに不快な思いをさせてしまったことを真摯に謝罪。多くのファンが彼女の誠実な対応を評価しました。
責任は誰にあるのか?
今回の件で責任があるのは、AI生成を自作ファンアートと偽って投稿した第三者です。
- ホロライブのガイドラインでは「ファンアートは自作のもの」と明記されている
- AI生成物をあたかも手描きのように偽る行為は、創作者にもファンにも失礼
- その結果、風真さん本人やファンアート文化全体が傷つけられることに
つまり、風真さんやファンは完全に被害者でした。
事の経緯
今回の件で使われたAIイラストは、風真いろはさんやホロライブ関係者が作成したものではありません。
流れを整理すると以下の通りです。
事件の流れ
- 別の人物がAI生成イラストを作成
- 元々はpixiv上に投稿されたAI生成作品で、作者も「AI生成」と明記していました。
- 第三者が無断転載&偽装投稿
- そのイラストを別の人がSNSに自作のファンアートと偽って投稿。
- この時点で、元のAI作者からして見れば無断使用され、虚偽情報がつけられた形です。
- 風真いろはさんがファンアートと信じて使用
- サムネイルに採用したものの、後にAI生成と判明。
- 本人は騙された被害者であり、意図的にAIを選んだわけではありません。
つまり、
- AIイラストを作った人(pixiv投稿者):悪くない
- それを「自作ファンアート」と偽って再投稿した人:今回の炎上の原因
- 風真いろはさん:騙されて使用した被害者
という構図になります。
この経緯を知らずに「VTuberがAIを使って炎上した」とだけ広まっている部分もあるため、誤解が生じやすい騒動でした。
ネットの反応
多くのファンは、風真さんを責めるのではなく、次のような声をあげています。
- 「騙された側が謝るのは可哀想」
- 「ファンアート文化を壊す行為が一番許せない」
- 「今後、誰が本当の創作者か分からなくなるのが怖い」
この事件は、AIの使用そのものよりも“偽装”という行為の悪質さが問題だったと言えるでしょう。
これから必要なこと
今回の件から、私たちができることは次のようなことだと思います。
- AI生成物は必ず明示するルールを守る
- 運営やVTuberは、イラストの出所を確認し使用する
- ファンも、創作文化を守るためにモラルを持って行動する
誰もが安心してイラストを描き、推しに届けられる環境を守るために、みんなの協力が必要です。
まとめ
- 騒動の原因は、AI生成物をファンアートと偽って投稿した第三者にあります。
- 風真いろはさん本人は騙された側で、迅速かつ誠実に対応しました。
- ファンアート文化を守るには、私たち全員がリテラシーと優しさを持つことが大切です。
AIの進化はこれからも続いていくでしょう。だからこそ創作の世界で一番大切なのは、「誰かが心を込めて作ったものを、心を込めて受け取ること」だと思います。