同じテーマを与えても、AIごとに全然違うタッチや雰囲気のイラストが生まれます。
今回は、3つの人気AI「ChatGPT」「Gemini」「Grok」に、
まったく同じお題でイラストを生成してもらいました。

テーマは【 雨の日 】と【 冬支度の可愛い女の子 】
世界の切り取り方にAIそれぞれの個性が出まくりでした…!
今回は、3つのAIの描写傾向を、実際の画像をもとに比較して紹介します!✨
テーマその1【 雨の日 】
ChatGPT:やわらかく滲む、詩のような雨
ChatGPTが描いた雨のイラストは、まるで水彩画のように柔らかく静かな世界。
淡い青がにじみ合い、線のない風景が心にスッと入ってきます。

リアルな描写よりも、雨の情緒そのものを描こうとしているような印象。
音も温度も感じさせない静けさの中に、どこか優しい物語が流れているようです。
まるで絵本の挿絵のような……ChatGPTの絵には、言葉の余韻が残ります。
Gemini:構成と光で魅せる、アート的アプローチ
Geminiの作品は一目でわかるアート性の高さ。
構図のバランス、光と影の重ね方、背景のボケ感まで計算され尽くしています。

街灯の光が水たまりに反射し、
画面全体が静かなドラマを持つデザイン作品のようにまとまっていました。
(このタイトルのような文字は何と読むのでしょう…?何を伝えたいのか想像力が膨らみますね)
アニメでも写真でもなく、美術としての表現を追求している。
Geminiはまさに構図の上手い画家AIという印象です。
Grok:まるで、カメラが捉えた現実の雨
Grokの雨のイラストは、もはや「イラスト」と呼んでいいのか迷うほど。
雨粒、反射光、背景のボケ感、湿った空気――

アニメ調や水彩的な柔らかさはほとんどなく、
カメラのレンズを通して撮影したようなフォトリアル質感が最大の特徴です。

他のAIが「雨の印象」を描いているのに対し、
Grokは「雨という現象」をそのまま再構築している感じでしょうか。
雨の日という同じテーマでも、
ChatGPTが「心情」、Geminiが「構図」、Grokが「現実」を描いたように、
それぞれが全く違う方向から【 雨 】を表現していましたね。
テーマその2【 冬支度の可愛い女の子 】
ChatGPT:やさしい空気感のほっこり冬ガール
ChatGPTの「冬支度の女の子」は、ほのぼのとしたタッチで描かれています。
ふわっとした髪、淡い色使い、柔らかい笑顔……どこかあたたかい物語を感じる一枚。

背景には冬の街並みがぼんやりと描かれ、
コートやマフラーといった冬小物が上品にまとまっています。
全体の印象はまさに心がほぐれる絵。
まるで優しい人が描いたと思わせるような、心を感じさせる作品でした。
Gemini:構図も光も美しい幻想的アートデザイン
Geminiの「冬支度の女の子」は、リアルではありえない情景を、
美しく整理された構図で描いたアート作品のような仕上がりになりました。

室内で傘をさす少女。背景には静かに雪が舞い込み、柔らかな冬の日差しが差し込む。
防寒具の色合い、木の温もり、雪の冷たさ……それらが絶妙なバランスで共存しています。
現実的ではない設定なのに、構図も光も美しく、色彩のコントラストも計算されています。
だから、まるで「美しい冬のデザイン」として成立しているかのよう。
Geminiらしいアート寄りのビジュアルセンスと、視覚的インパクトの強さが際立つ一枚でした。
Grok:リアルな質感で生きているような存在感
Grokの「冬支度の女の子」は、アニメ調に寄せた絵柄ながら、質感が驚くほどリアル。

肌や布の質感、背景の空気感まで立体的に再現され、
アニメと実写の中間というよりは、リアル質感のアニメスタイルに近いです。

瞳の光や髪の陰影も非常に細かく、
「本当にこの世界にいそう」と思わせるほどの存在感があります。
リアル質感 × アニメ構図という独特のハイブリッド。
現実のディテールと空想のデザインが融合した世界を、Grokは作り出せます。
番外編【 ここも違った!AIたちの描画以外のクセ 】
実際に使ってみると、イラストが出来上がるまでのプロセスにも個性が…!
ChatGPT:描く前に丁寧なヒアリングあり
ChatGPTは、まずこちらのイメージを聞いてくれるんです。
実際に返ってきた質問がこちら(原文ママ)👇
「その女の子の雰囲気をもう少し教えてもらえますか?たとえば――
絵柄:アニメ風/水彩風/リアル風/ゆるかわ系 など
服装:マフラー・コート・ニット帽など、具体的な冬アイテム
背景:雪の街/室内/カフェ/公園など
雰囲気:ほっこり/切ない感じ/元気いっぱい など
イメージをいくつか挙げてもらえたら、それに合わせて最適なイラストを生成します。どんな感じがいいですか?」
ここまで具体例を挙げてくれるのは珍しく、
どんな絵がほしいかうまく言葉にできない人にとってもすごく親切ですよね。
今回は「おすすめでお願いします」とだけ答えたところ、
ChatGPTがほっこり優しい冬の女の子を提案してくれました。
この丁寧なヒアリングが、想像していた以上の結果を引き出す秘訣になっているのではないでしょうか。
Grok:一度に複数の候補を提示
Grokは、生成のたびに2枚の候補画像を同時に出すスタイル。
(ここまで用いていた画像がGrokだけ2枚だったのは、そういった理由でした)
同じテーマでも微妙に異なるライティングや表情の違う2パターンを出してくれるため、
「どちらを採用するか」を選ぶ楽しさがあります。
比べて分かった3つの特徴まとめ
| AI名 | 得意分野 | 印象的な特徴 | 向いている用途 |
|---|
| ChatGPT | やさしい雰囲気 ストーリー性 | 感情が伝わる描写 やわらかく温かみのあるタッチ | ブログ・SNS・ストーリー挿絵 |
| Gemini | 絵画的・構図美 | 色彩とバランスが美しく、アート性が高い | ポスター・絵本・広告ビジュアル |
| Grok | 写実的・映像的 リアリティある存在感 | 光と素材の表現、質感がリアルで印象的 | キャラクターアート・MV・Vtuber系ビジュアル |
- ChatGPT:対話して描く
- Gemini:アートとして構成する
- Grok:現実を切り取る
同じお題でも、AIの感性によって、まったく違う世界が広がる。
時には人間には持ち得ない多様さこそが、AIアートの一番の面白さだと感じました。
AIは単なるツールではなく、表現の相棒に近づいているのかもしれません。
用途に合わせて使い分けをしたり、自分の感性に一番近いAIを選ぶことが、
これからのAIアート時代を駆け抜ける、第一歩になりそうですね!✨
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