Geminiで「この動画、AIで作られた?」を判定するなら、まず押さえたい結論があります。
Geminiの判定は、入力の仕方で“見ている根拠”が変わります。
今回実際に試したところ、動画ファイルをアップした場合はSynthID(電子透かし)の検出が中心になり、
リンク(YouTubeなど)を渡した場合は、配信元やロゴなど“文脈”から推定して答えるケースがありました。
なので、「SynthIDが出ない=AI動画じゃない」ではない点には注意が必要です。
また、本機能はGoogle製AI動画向けの機能になります。他会社のAI動画には機能しないこともありますのでご留意ください。

(画像はGoogle公式サイトをキャプチャーしています)
今回この検証をやろうと思ったきっかけは、Geminiアプリのアップデートで「AI生成・編集コンテンツの確認(SynthID検証)」が“動画”にも対応したためです。
動画をアップして「GoogleのAIで生成/編集された?」と聞くと、Geminiが映像と音声の両方を対象にSynthID(見えない電子透かし)をスキャンし、検出された場合は「どの区間に含まれているか」まで返してくれます。
なお現時点では、アップロードできる動画は最大100MB・最長90秒が目安です。
そこでこの記事では、初心者でも再現できるように、SynthID検出の2手順と、勘違いしやすい注意点をスクショ付きでまとめます。
この記事で分かること
- GeminiでAI動画を判定する 2つの手順(ファイル/リンク)
- SynthID検出の結果の読み方(できること・できないこと)
- 判定がブレる原因と、誤解しないための注意点
そもそもSynthIDって何?
SynthID(シンシッド)は、ひとことで言うと 「GoogleのAIで作られた(または編集された)ことを示す“見えない目印”」です。
動画や音声、画像などのコンテンツに、肉眼では分からない形で情報を埋め込み、あとから対応ツールで「目印が入っているか」を確かめられる仕組みです。
SynthIDで分かること
- GoogleのAIで生成・編集された可能性があるかどうか
(=目印が入っているかどうか)
SynthIDで分からないこと(ここが超重要)
- 「AIそのものか否か」は判断できません
→ 他社AIで作った動画、透かし無しのAI動画は、SynthIDでは分からないことがあります。 - 「本物か偽物か」を断定する機能ではありません
→ あくまで「Google由来の目印があるか」を確認するイメージです。

SynthIDがあれば、GoogleのAIで生成した可能性が高いなも!

例えるなら、SynthIDは、動画や音声に貼られる “見えないスタンプ”みたいなものなも。
スタンプが見つかれば「GoogleのAIが関わった可能性が高い」と言えるけど、
スタンプが見つからない=AI生成じゃないとは言い切れないなも!
検証① ファイルアップでSynthID判定してみた
検証条件
- 入力方法:動画ファイルをGeminiに直接アップロード
- 確認したいこと:他社のAI動画の場合はどうなるのか検証
- 使った質問文 この動画はGoogleのAIで生成・編集されたことを示すSynthID(電子透かし)は検出されますか?
- 使用動画:筆者がGrok imagineで作成したオリジナルの動画を使用
- Gemini3は「高速モード」で使用

(画像は筆者PCのGoogle Geminiをキャプチャーしています)
結果
Geminiの回答は、SynthIDは検出されないという内容でした。
つまりこの動画については、「GoogleのAIで生成・編集されたことを示す目印(SynthID)は確認できない」という判定になります。

(画像は筆者PCのGoogle Geminiをキャプチャーしています)

Geminiはこういう判断をしたなもね。断定こそしなかったけど、動画がGrokで作成されたかも?という推測までしてるなも!

妥当な判断なも!SynthIDは見つからなかった。→でも、他社のAIツールが使われてるかも…→内容を見るとGrokのテキストが使われてた。調査結果までしっかり報告してくれたなも!
この結果の意味
ここで注意したいのは、SynthIDが検出されない=AI動画じゃないよ!ということではない点です。
あくまで「GoogleのAI由来の電子透かしが確認できなかった」だけで、他社AI(例:Grokなど)で作られた可能性もあるよ!とGeminiは明言しています。
検証② 動画リンクで判定してみた
検証条件
- 入力方法:動画リンクのみ(YouTube URL)をGeminiに貼り付け
- 確認したいこと:SynthID(見えない電子透かし)が検出されるか?GoogleのAIで生成・編集されたコンテンツと言えるか
- 使った質問文(コピペOK) この動画はGoogleのAIで生成・編集されていますか?
- 使用動画:Google公式のAIプロジェクト「Whisk Animate」を紹介するPV動画の動画先リンクを埋め込みしています
- Gemini3は「高速モード」で使用

(画像は筆者PCのGoogle Geminiをキャプチャーしています)
結果
リンクで判定したところ、Geminiは「GoogleのAIによる動画」と答えました。
ただし同時に、この判定はSynthID検出に基づくものではない(=透かしを検出したわけではない)という趣旨も説明されました。

(画像は筆者PCのGoogle Geminiをキャプチャーしています)
この結果の意味(ここが今回の肝!)
リンク判定は、動画の“中身”だけでなく、配信元(公式チャンネル)・タイトル・説明文・ロゴなどの情報も材料になりやすいです。
動画ファイルだけではっきりしなかった場合はリンク判定も試してみるのが良いでしょう。

両方試せばより確実に判定できるなも!

気になる方はこっちも試してみてなも!
注意点
まず大前提として、Geminiの判定は 「AI動画かどうかを万能に見抜く機能」ではありません。
今回の検証で分かった注意点を、短く整理します。
注意点① SynthIDが出ない=AI動画ではない、ではない
SynthIDは「GoogleのAIで生成・編集されたことを示す目印」です。
なので、他社AIで作られた動画や、透かしが入っていないAI動画は、SynthIDが検出されないことがあります。
→ 「検出なし」だから「AIで作った動画じゃない」と断定しないのが安全です。

SynthIDが検出出来なくて、まだAIで作成したか気になる!という方は、リンク先判定も試して欲しいなも!
注意点② リンク判定は“状況証拠”が混ざることがある
YouTubeリンクなどを渡すと、Geminiは配信元・タイトル・ロゴなども材料にして判断する場合があります。
この場合の「GoogleのAIです」は、SynthIDを検出した訳ではなくその他の状況証拠も含めて、総合的な判断をしている可能性があります。

リンク判定は「透かしが検出された」という意味ではないなも!あくまで、配信元やタイトル等を見て判断してるなも!
まとめ
- ファイルアップ:SynthID検出が中心で、誤解が少ない
- リンク入力:文脈(配信元・ロゴ等)で推定が混ざることがある
- 「入力形式で判定の根拠が変わる」のが今回の一番のポイントです
今回の機能はGoogleのAI機能の透明性をより高めるためのもの。
AIか否か?が問題になりやすい現状だからこそ、この機能が一石を投じるかもしれません。
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ここまで記事を読んでくれてありがとうなも!

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